建設地は沖縄本島南部の那覇新都心に位置し、主要道路の国道58号線から一本入った場所となっている。
都心に位置する事で、生活の利便性はあるが、主要道路からも見える位置にある事から、生活空間をどのように確保するかが課題であった。
アプローチ、ポーチは地元素材の琉球石灰岩仕上げとし、古くから使われている馴染みのある自然素材が、やわらかさと、品の良さを演出する。
1階は寝室、子供室、サニタリー、を配置。それぞれのスペースを広くとる必要がないため、その分天井高さ、開口の大きさを抑え、
落ち着きのある空間とした。
それぞれの壁で区切られたスペースの圧迫感を軽減するために、天井と壁の間の20cm程をガラスで区切り、視界の抜けをつくる事で、空間に奥行きをもたらしている。
階段に設けたハイサイドライトがポーチ、階段室空間をやわらかい光で包み込む。
2階にリビングを配置する事で、生活時間のもっとも長い場所が閉ざされた空間にならないよう、通りに対して適度に開く事を可能とした。
リビングは天井高さを高くした、片流れの勾配天井とし、天井高さを抑えた一階部分とは違い、伸びやかで広さを感じさせる空間としている。
リビングと一体利用可能なテラスには外部用のスクリーンを設け、視界と日射を遮りながら、テラス空間を快適に利用できる工夫をこらした。
都心に建つという立地的利便性に対して、外部に対しての関係性をとりづらいという欠点を解消した、都市型住宅の提案をできたと考えている。
Details
Project Name:
那覇新都心のいえ
Date:
2016.7
Location:
沖縄県那覇市